第240章

望月琛は何かを言いかけて、やめた。

二人は向かい合ったまま、交わす言葉もない。

ククは楽しそうに遊んでいた。祥太は歯を食いしばってこの短いとは言えない距離を歩ききり、降りてきてみれば、二人はそれぞれ顔を背け合っていて、まったく交流がないことに気づいた。

自分を犠牲にしてまで作ったチャンスだというのに。

遊園地のエリアでは、まだチラシを配っている人がいた。

夜にはピエロのショーと花火があるという。ククたちはそれを知ると、興奮した様子で言った。「じゃあ、夜に花火を見てから帰ろう」

「まだ丸一日あるけど、体力は持つ?」と前田南は尋ねた。

ククは胸を叩いてみせる。「もちろん大丈夫」

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